昔、海松新田に嘉助という水泳ぎ、魚獲りの達者な若者がいたが、灯明渕には寄りつかなんだと。
水が深く何でも吸い込んでしまったと。
ある秋祭りの前、役員が嘉助の家へ来て、神さんに供える鯉がほしいので灯明渕に投網を打ってくれと頼みに来ました。嘉助の気は進まなんだが、断り切れず灯明渕に投網を投げたと。ところが、体が川の中に引き込まれるような強い力が伝わり、嘉助は水中に潜ったと。
不思議な力で引き込まれ、洞穴のようなところをくぐると、広場にはまばゆいばかりの御殿が建ち、赤髭のおじいさんがでっかい鯉や鮒、ナマズやドチを従えて立ち、その後ろに美しいかわいい女が立っていたと。
そして「嘉助。帰りたくば帰してやる。だが、再びここへ来るのではないぞ」ハッとわれに返った嘉助は水面に押し上げられ、だれ言うなく灯明渕には竜宮があるとうわさされるようになったと。
場所 | 輪之内町 |
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連絡先 |
TEL: |
所有者 | |
製作年代 |
撮影日 | 2011年8月10日 | 経度 | 35.26918568164447 |
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調査年月日 | 緯度 | 136.6443657875061 |
水郷地帯の岐阜県輪之内町。
輪中に位置するこの町は、昔から
川の氾濫をくり返し、生命、家屋、農地等を奪いつつも、水害から身を守るため
様々な治水事業を行ってきました。
中でも宝暦年間に行われた治水事業は、輪之内町のの歴史上大変重要であり、今の輪之内を形づくっています。
輪之内町内には薩摩藩の功績をたたえた史跡や、水と戦ってきた数々の知恵が今も生きています。