昔、大吉新田の三昧に、夜な夜なキツネが出ては、人をだますという噂があった。
ある日、下新田の喜三郎という若者が帰り道、大吉新田の小川屋という屋号でおだまきを作ってあきなう清兵衛という店屋があり、この店でひと休みした。熱い番茶と、焼きたてのおだまきで胃袋をみたし、時間のたつのも忘れてしまった。「これはうかつや。早く帰らにゃならんわい。」と、喜三郎は土産に一つつみのおだまきを買い、三昧にさしかかったとき「きささ、きささ、きささ。」と呼ぶ声が。振り返ると、花嫁姿の娘が立っていた。喜三郎は娘をにらみつけ大声一喝「おだまきほしけりゃ、くれてやろう。」と、どなりつけた。すると、目の前の娘は消え、お墓のわきにしょんぼりとしているキツネが。
喜三郎さんは、枯れ葉の上に、おだまきを一個のせ、「これからは、人をだますでないぞ。」と優しく言い聞かせた。それ以来、三昧でのキツネのいたずらはなくなったそうです。
場所 | 輪之内町大吉新田 |
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連絡先 |
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所有者 | |
製作年代 |
撮影日 | 2011年9月30日 | 経度 | 35.2700175 |
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調査年月日 | 緯度 | 136.6192435 |
水郷地帯の岐阜県輪之内町。
輪中に位置するこの町は、昔から
川の氾濫をくり返し、生命、家屋、農地等を奪いつつも、水害から身を守るため
様々な治水事業を行ってきました。
中でも宝暦年間に行われた治水事業は、輪之内町のの歴史上大変重要であり、今の輪之内を形づくっています。
輪之内町内には薩摩藩の功績をたたえた史跡や、水と戦ってきた数々の知恵が今も生きています。