黒船燈明とは、東大藪の水神神社の境内にあり、高さ二間(3,6㍍)程の『大神宮 村中安全 安政丙辰(三)年九月仝日』と刻まれた燈明台(大神宮)の事である。昔は、東大藪の堤防の上に建てられていたが、長良川改修のために、今の場所に移された。
嘉永6年(1853)6月3日、ペルーが軍艦四隻を率いて浦賀に入港。幕藩体制300年の夢は破れ、世の中は一大非常時局に直面してしまった。大藪地区の人々はこの時局打開の為に、堤防上に燈明台を築いた。それで、黒船燈明とよんでいる。
東大藪の渡船場はとても大切な交通機関で、暗くなった時は、この燈明台のあかりを目標にして船を出していた。対岸の堀津にも、同じ燈明台が堤防の上に建てられていた。
毎年9月17日に、お燈明祭が行われている。昔は、村の太鼓を二台出し、大きなやぐらを築き、にぎやかに踊りをして、船の無事を感謝し、安全祈願をした。
黒船燈明(大神宮)がある水神神社は、輪中文化財(信仰)で紹介しています。
参考文敵:わのうち百話。
場所 | 輪之内町大藪堤塘 |
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製作年代 | 安政3年(1856)建立 |
撮影日 | 2012年1月11日 | 経度 | 35.29293806925442 |
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調査年月日 | 2012年3月26日 | 緯度 | 136.66668176651 |
水郷地帯の岐阜県輪之内町。
輪中に位置するこの町は、昔から
川の氾濫をくり返し、生命、家屋、農地等を奪いつつも、水害から身を守るため
様々な治水事業を行ってきました。
中でも宝暦年間に行われた治水事業は、輪之内町のの歴史上大変重要であり、今の輪之内を形づくっています。
輪之内町内には薩摩藩の功績をたたえた史跡や、水と戦ってきた数々の知恵が今も生きています。